秋の七種(七草)
2019年09月21日(土)
『万葉集』にある山上憶良の歌に「芽之花 乎花 葛花 瞿麦之花 姫部志 又藤袴 朝貌之花」があり、秋を代表する花がずらりと顔をそろえています。
一般にいう秋の七種とは、芽之花(ハギ)、乎花(ススキ)、葛花(クズ)、(カワラナデシコ)、姫部志(オミナエシ)、又藤袴(フジバカマ)、朝貌之花(キキョウ)になります。
ところで瞿麦とは厳密には中国の石竹(セキチク)を指しナデシコとは別種です。しかしこの歌に詠まれている瞿麦は、当時日本に自生していたカワラナデシコを指しています。
【姫部志:オミナエシ】
植物園には、これら七種を一同に集めた「秋の七草コーナー」や万葉の散歩道には、『万葉集』の歌碑・歌看板とその歌に詠まれている植物を合わせて展示しています。
【秋の七種コーナーと歌碑】
『万葉集』にある山上憶良の歌に「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花」があります。万葉の時代「秋の七種」をはじめ植物が、身近に生えていたその頃の風景が目に浮かびます。
○お知らせ○
植物園では見ごろの植物の情報を花マップで提供しています。
ご来園の際はぜひご利用ください。
植物園緑地造園係長 太田 幹夫