お腹がぱんぱんになって暖かくなるのを待っているカエル。
少しずつ暖かくなってきて、野外の動物たちもそろそろ動き出そうかとしている感じです。
自然動物館でも暖かくなるのを待っている動物たちがいます。自然動物館では両生類を飼育展示しているのですが、屋外の気温に合わせて、館内でも気温に変化をつけています。その変化が両生類たちにとって繁殖をするために非常に重要なのです。
中南米の熱帯地方に生息するアカメアマガエルは、日本にいるカエルの仲間のように寒い冬に冬眠をするという事はないのですが、熱帯地方でも一年の間、気温の変化と共に雨季と乾季があります。今は乾季の時期を再現していて、気温も少し低めに保っています。間もなく徐々に気温を上昇させ、雨季のように水槽内に水を多く張り湿度を高く保つと、産卵行動が見られるようになります。今は産卵のために、メスのお腹はぱんぱんに膨らんでいます。昼間は目を閉じてじっとしていることが多いのですが、お腹が大きく膨らんだ姿はとてもかわいいです。
【お腹が膨らんでいるメス】
【待ちきれずにオスがメスに抱接している】
動物園飼育第二係 藤谷 武史