植物の色(黄色)
2019年02月01日(金)
武家屋敷門のソシンロウバイ
園内では、黄色い蝋(ろう)細工の花のように見える「蝋梅(ロウバイ)」が咲き始め、寒い中にも少しずつ春の足音が聞こえてきました。
早春の昆虫は、暖かくなって越冬から目覚めたアブやハエの仲間が中心です。これらの昆虫は黄色に敏感に反応するため、早春の花はこれらの訪花昆虫に受粉を助けてもらう目的で、黄色の花が多くなったと言われていますが本当でしょうか。園内を回って、1月下旬に咲く黄色い花を探してみました。
野外で咲く花のうち、黄色く見える花(花の一部が黄色い物を含む)として、ロウバイ、ソシンロウバイ、スイセン、シキミ、ツバキ、サザンカ、シナマンサク、ヒイラギナンテン、オイワケヒイラギナンテン、パンジー、キンギョソウの11種類を見付けました。
このあと順次、フクジュソウ、タンポポ、マンサクやサンシュユなど、黄色い花が咲き始めますが、植物園内で咲く黄色の花がどのくらいの割合を占めているのか、本当に黄色い花の割合が多いのか、調べて回るのも楽しいと思います。
寒い冬から春に向かって開花の準備を始める植物たちには、命の息吹きを感じます。植物からエネルギーのおすそ分けを受け取るため、早春の植物園へ、是非お出掛けください。
也有園のシキミ
中国産植物園林のシナマンサク
中国産植物園林のオイワケヒイラギナンテン
植物園長 谷口 茂弘