植物の色(蒲色・樺色・河馬色? かば色)
10月にコビトカバの「コウメ(メス)」が神戸どうぶつ王国へ転出し、いしかわ動物園から「ミライ(オス)」がやってきました。
コビトカバのコユリ(動物園)
今回の植物の色は、コビトカバにちなんで、「かば色」を選びました。
「かば色」には、「蒲色」と「樺色」の2種類の漢字があてられます。「蒲色」は、蒲(ガマ)の穂のように、赤味の強い黄茶色を指します。色の分類上は、赤色ではなく黄色に分類されます。
一方、「樺色」の場合は、カバノキの樹皮の色、もしくはヤマザクラやカバザクラの樹皮の色を指しますが、「蒲色」と「樺色」は、どちらも同じ色合いです。
菊の花にも「かば色」に分類される品種があります。10月下旬頃から各地で開催される菊花大会では、赤・白・黄3色の大輪の菊の花を組み合わせて、美しさや大きさを競います。毎年、名古屋城で開催されている菊花大会では、「かば色」は色合いにより、黄色にも赤色にも使える便利な色です。
コビトカバの色と「蒲色」、「樺色」は何となく似ていますが、河馬色(カバ色)は存在しないようです。
植物園長 谷口 茂弘