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中国に返還されたキンシコウの近況報告

2010年05月21日(金)

中国のキンシコウ保護センターより里帰りしたキンシコウの便りが届きました。

3月25日、10年間の共同研究を終え、東山動物園から中国に4頭のキンシコウが旅立ちました。4頭のキンシコウは、前日の24日夕方に輸送箱に収容し、25日早朝に東山動物園を出発しました。これはキンシコウの入った輸送箱です。





輸送箱は3個、ユウユウ、キキは1頭ずつ、アイアイとメイメイは同じ箱に収容。



輸送箱の覗き窓からのアイアイとメイメイの様子です



東山動物園を早朝に出発、北京空港に到着したのは昼前でした。その後、動物の入国手続きに時間がかかり、迎えに来た北京動物園とキンシコウ保護センターの職員がキンシコウに対面できたのは午後4時になっていました。昨夕から、キンシコウは乗り物酔いを避けるため、絶食しておりここでやっと果物を口にすることができました。
生まれ故郷のキンシコウ保護センターは甘粛省の武威にありとても遠いため、国内線の飛行機と高速道路を使い輸送されました。翌朝やっとキンシコウセンターに到着しました。1日以上、狭い輸送箱で我慢をさせてしまいましたが、4頭とも元気で隔離検疫施設に入ったそうです。
故郷に戻ったとはいえ、慣れ親しんだ東山動物園を離れて10年、最初は親子ともども緊張し、子供たちはずっと母親の胸に寄り添っていたそうです。
4月26日、1か月の検疫を終え、やっとセンターのサル舎へ移動です。



これはキンシコウセンターの輸送用の檻です。





春とはいえ、キンシコウセンターは内陸部にあることと高地でもあるため、名古屋よりかなり寒いそうです。
周りの風景も名古屋とはだいぶ違いますね。





いよいよ、サル舎に放たれます。
白衣の方が北京にも迎えに来たキンシコウセンターの獣医師。



サル舎に放たれた父親と子供





母親と2頭の子供。隣の檻でこちらを覗いているのは中国のキンシコウ。
東山動物園から送った4頭は、他のキンシコウの群れとは別のサル舎に入りました。
放たれた当初は大人しくしていたそうですが、すぐに新しいサル舎に慣れ、隣の檻にいるキンシコウと戯れるなど活発に動くようになり、今では、中国の食事にも慣れ元気いっぱいとのことでした。

このキンシコウセンターには、十数頭のキンシコウが飼育されているだけだそうです。
東山動物園からの4頭が中国のキンシコウの繁殖に寄与してくれることを願っています。
10年間、名古屋市民を楽しませてくれてありがとう。 謝謝!


動物園長  小林 弘志

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