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オフィシャルブログ

トラからのSOS

2009年12月21日(月)

  • 動物園長のZooコラム

2010年は寅年。
寅年と言えどもトラは安心して暮らすことができません。
世界に生息するトラは19世紀には10万頭でしたが、今は5種類のトラを合わせておよそ5,000頭(アムールトラ約450頭、ベンガルトラ約3,500頭、インドシナトラ約500頭、スマトラトラ約500頭、アモイトラ約30頭)と生息数が減少し絶滅の危機に瀕しています。

絶滅に追い込んだ原因はやはり人間です。
生息地である森林の開発や薬の材料や毛皮にするため密猟されたことが主な原因です。保護活動も始められていますが、生息数の減少は続いています。

一方、動物園ではどうでしょう。
最も飼育頭数の多い、アムールトラを見てみると、世界では468頭、日本では25園で57頭が飼育されています。動物園の方が野性下より頭数が多いことになります。
動物園では繁殖は比較的うまく行っているのですが、安心はできません。実は動物園のアムールトラの起源を遡ると野生から持ち込まれた頭数が少ないこともあり血統的にとても偏りがあるのです。



ルビリン



東山動物園で飼育している雌のアムールトラのルビリンは17歳で現在国内最高齢のアムールトラです。

1995年デンマークのオールボー動物園から3歳で来園し、翌年3頭、翌々年に4頭を出産しました。7頭の内6頭が無事に育ち国内の動物園にもらわれて行きました。無事に2産を済ませたところで、同じ血統のトラをこれ以上増やしてはいけないと、繁殖制限をせざるを得ませんでした。この時、ルビリンは5歳でした。

現在、ルビリンの子供は6頭、孫が7頭です。国内のアムールトラ57頭の内、約4分の1はルビリンの血を引いていることになります。実は残りの4分の3も3系統の血統で占められており、日本のアムールトラを維持するには海外から新しい血統の個体を導入することが必要です。

2010年は寅年、名古屋ではCOP10も開催されます。
生物の多様性を守ることは、食物連鎖、生物の頂点に立つトラを守ることにも繋がります。

2010年は皆さんで生物の多様性を考える年にしましょう。


動物園長  小林 弘志

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