植物園長の庭「花マップ 植物園長のおススメお散歩コース」

2026年11月01日(日)

10月までの暑さはどこへやら、
さわやかな澄んだ空気に、秋の深まりを感じるこの頃です。
今回は植物園門と星が丘門に置いてある11月の「花マップ」を使って
秋の景色を楽しむおススメお散歩コースをご紹介します。
(花マップ)https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/news/2026/11/811.html

今回は星が丘広場からスタートします。
カートの停留所から少し坂を降りたあたりで、
「カツラ」の甘い匂いが漂います。
地面に落ちた、まだ少し水分の残る茶色い葉が一番香る気がします。
楽しめるのも、あと少し。

そのまま坂を下りましょう。
途中、左手には「シャリンバイ」がたわわに実を着けています。
漢字では「車輪梅」と書き、輪状につく葉の様子を「車輪」に、
白い花を「梅」に見立てて名づけられました。
奄美大島の絹織物「大島紬」は、シャリンバイの幹や枝に含まれる
タンニンを利用して漆黒に染められます。

【写真1】シャリンバイの実.JPG

【シャリンバイの実】

坂の右手側には「コブクザクラ」が咲いています。
花一輪に実が1~3個つくのが名前の由来。
春と秋に咲く二季咲きの桜で、八重咲の小ぶりな花は
咲き進むにつれて芯が濃い紅色に変化します。

【写真2】コブクザクラ.JPG

【コブクザクラ】

道々では、咲き始めたツワブキの花を見ることができます。
鮮やかな黄色の花と艶やかな緑の葉が年末頃まで目を楽しませてくれます。
若い葉柄をアク抜きして煮付ければキャラブキの出来上がりです。
といっても、園内で植物を採取してはいけませんよ!

【写真3】ツワブキ.JPG

【ツワブキ。鮮やかな黄色い花】

丁字路を左へ曲がり、しばらく進みます。
梅林の入口の石碑に絡みつくツルをよく見てみましょう。
葉陰で「サネカズラ」の実が色づき始めています。
熟すとすぐに落ちてしまうので、クリスマスオーナメントのような
真っ赤な実が見られたら、とてもラッキーかも。

【写真4】サネカズラの実.JPG

【サネカズラの実。葉陰を探してください】

ビオトープから坂道を上り、お花畑に向かいましょう。
お花畑の花いっぱい花壇では「コスモス」が花盛りです。
色とりどりのコスモスの花は、青空にとてもよく似合います。

【写真4】一面のコスモス.JPG

【一面のコスモス】

ズーボの家の前では、ローゼルソウの実がたわわに付いています。
10月1日のブログでローゼルソウの花をご紹介しましたが、
たったひと月で、こんな立派な実に変化するのですね。
https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/blog/2026/10/post-5348.html

【写真5】ローゼルソウの実.JPG

【ローゼルソウの実】

ズーボのガボゼの近くでは、秋の七草のひとつ「フジバカマ」が咲いています。
フジバカマの落ち葉(まだ水分の残っているもの)を見つけたら、
ぜひ香ってみてください。ほんのり甘い、桜餅のような香りがします。
この香りのもとは茎や葉に含まれる"クマリン"と言われる芳香物質。
平安時代の女性は、この甘い香りをまとうため、フジバカマの香を焚き染めてたそうです。

【写真6】フジバカマ.JPG

【フジバカマ】

ズーボの家から1000年オリーブに向かう小径では、
カレックスなどのグラス類が秋の装いになっています。
イネ科のふわふわした穂先や、カヤツリグサ科のすんなりと長い葉が
青空の下で秋風にそよぐ景色は、とてもとても美しいです。

【写真7】グラス類.JPG

【秋のグラス類】

1000年オリーブを見ながら小径を抜けると、秋バラが咲いています。
秋バラは、春のバラに比べて花数は控えめでもよく香るとか。

【写真8】バラ'ティアーモ'.JPG

【バラ'ティアーモ'】

今回のお散歩はお花畑で終了ですが、
お花畑休憩所の前から星が丘広場行カートに乗って星が丘門に戻るのもよし、
花園橋行カートに乗って温室やバラ園を見に行くのもよし。
バラ園も見頃を迎えていますので、おすすめです。
秋のひととき、植物園を楽しんでいただけたら嬉しいです。

植物園長 平泉

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