植物園長の庭「花マップ 植物園長のおススメお散歩コース」

2026年09月01日(火)

まだまだ暑い日が続きますが、暦の上では既に秋。
木々の緑の色が薄くなり、秋の気配を感じるようになってきました。

植物園門と星が丘門に置いてある9月の「花マップ」を使って、
初秋を楽しむおススメお散歩コースをご紹介します。
(花マップ)https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/05_plant/feature/map/

今回は植物園門からスタート。
植物園門から入って直ぐの右手側に「カツラ」の木があります。
カツラの葉は秋になると甘い香りを放つようになります。
キャラメルの香り?みたらし団子の香り?
ハート形の葉っぱも可愛らしいです。

【写真1】カツラの木.JPG

カツラの木。星が丘広場にもあります。

次は温室前館へ。
西花卉室ではパナマ共和国の国花「ハトラン」を展示しています。
白い花の真ん中で、白いハトが羽ばたいているみたい。
この美しさが災いして、絶滅の危機度の高い植物です。
観賞できる期間は9月中旬頃までなので、お見逃しなく!

【写真2】ハトラン@温室前館西花卉室.png

ハトランの花。今にもハトが飛び立ちそう。

温室内を東花卉室へ進むと「フイリバナナ」が目に入ります。
葉だけでなく実にも斑が入っているのがとても美しいです。
花の付き方も面白いので、是非見てほしい!
かつてのハワイ王国では、王族だけが口にすることを許されていたバナナだそうで、大変美味しいらしい。(食べてみたい・・・)
当園のフイリバナナは1979年にタイの国立カセサート大学から譲り受けたもので、当時は日本で唯一の展示個体だったそうです。

【写真3】08227イリバナナ 花と実@温室前館東花卉室.JPG

フイリバナナ。現在、花と実の両方を見ることができます!

同じく東花卉室で「クロバナタシロイモ(タッカ)」が咲いています。
この花については先のブログで詳細をご説明していますので、
是非お読みください。(猫みたいな花 タッカ

【写真4】0827 クロバナタシロイモ(ブラックキャット)@温室前館東花卉室.JPG

クロバナタシロイモ(タッカ)

そのまま温室を進み、香りの有用植物室の
サンユウカやハナシュクシャの花の香りを堪能したら、
温室を出て、宿根草園へ向かいましょう。


宿根草園は秋の草花に入れ替わりつつあります。
まず何といっても「ナンバンギセル」を見ていただきたい。
ススキの仲間の根元を探すと、そこかしこで見ることができます。
花弁のピンクが美しく、寄生植物なのが意外に感じられます。

【写真5】0827 ナンバンギセル4@宿根草園.JPG

ナンバンギセル。園路沿いからも見られます。

同じく宿根草園で「クルクマ・ペティオラタ」も咲いています。
ショウガの仲間で、ピンクの花びらのように見えるのは苞(ほう)で、
中に見える黄色い筒状のものが花です。

【写真6】0827 クルクマ・ペティオラタ3@宿根草園.JPG

クルクマ・ペティオラタ。葉の陰でひっそりと咲く。

もうひとつ宿根草園では「カンナ」の花も目立っています。
カンナは夏の花のイメージがありますが、10月頃まで楽しめます。

【写真7】0827 カンナ'磯が浜'2@宿根草園.JPG

カンナ'磯が浜'黄色くゆったりした大きな花


さらにまだ歩ける方は、合掌線を通って湿地園へ向かいましょう。
合掌線のモミジ達は、新緑とも紅葉とも違う、少し淡い秋の色になっています。

湿地園では「ミズギボウシ」が咲いています。
細長い草姿と淡い青紫色の花が、清楚で奥ゆかしい和風美人の風情。

【写真8】0822 ミズギボウシ2@湿地園.JPG

ミズギボウシ。日本固有種の湿地性植物です。

「シラタマホシクサ」も咲き始めました。
シラタマホシクサは11月頃まで楽しむことができますが、
咲き始めの小さな花に、目を近づけて、じっと見てほしい。
巻き込んだ花弁がほどけて外側から咲いていきます。
満開になると繊細なレースのような花弁が美しい。

【写真9】シラタマホシクサ.JPG

咲き始めたシラタマホシクサ。黒いものはおしべの葯。

 【写真10】シラタマホシクサ.JPG

満開のシラタマホシクサ。レースのような花弁。


湿地園を見た後は、合掌造りの家で一休みして行き先を決めましょう。
星が丘門へ向かう途中の日本庭園で「キキョウ」を見るもよし、
植物園門に戻る途中の奥池のほとりで「センニンソウ」を見るもよし。

まだまだ歩ける健脚の方はビオトープを抜けてお花畑へ上がりましょう。
秋の七草であるオミナエシ、ミントの仲間達が花盛りです。
1000年オリーブもたわわに果実をつけています。


ぜひ、植物園で早い秋をお楽しみください。
ただし、まだまだ暑いので熱中症対策を忘れずにお出かけくださいね。

植物園長 平泉

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