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コモド紀行(9) ~コドモ!コモドオオトカゲ~
「木の上を見て!」
コモドオオトカゲの一大生息地、リンチャ島国立公園の森の中で、レンジャーさんが叫びました。
見上げた私は、最初、何がいるのか全くわかりませんでした。
こちらがそのときの写真です。
みなさんは、何がいるか見つけられますか?

「よく見て、動いているよ!」
必死で目を凝らすと、木の幹の上で、細長い生きものが動いています。
それが何かわかったとき、私は、これは夢なんじゃないかと思うくらいうれしかったです。
木の上には、なんと、コモドオオトカゲの赤ちゃんがいたのです。
かなり高い場所にいたので、正確にはわかりませんでしたが、頭から尻尾の先まで50cmくらいでしょうか。大きな目はくりくりで、とってもかわいい!きょろきょろと周りを見ながら動いていました。(一番下に動画を載せているのでぜひ見てくださいね。)
コモドオオトカゲは、地上に巣穴を掘るか、ツカツクリという鳥の巣穴を利用して、そこに卵を産みます。「コモド紀行(4)」でも紹介しましたが、こちらがツカツクリの巣穴、コモドオオトカゲが卵を産む場所です。

卵から孵化したばかりの赤ちゃんは、全長30cmほど。おとなのコモドオオトカゲには、模様はほとんどありませんが、赤ちゃんには、まだらのような模様があり、黄色や赤色などの色がかなりはっきりしていて、とても綺麗です。

コモドオオトカゲは地上で暮らす動物ですが、赤ちゃんや、まだ小さいこどもは、木の上で生活します。なぜかというと、地上にいると、自分より体の大きいコモドオオトカゲに食べられてしまうからなのだそうです。おとなは、重すぎて木には登れないので、まだ小さなコモドオオトカゲにとって、木の上は最も安全な場所なのです。
コモドオオトカゲの赤ちゃんは、木の上にいる昆虫や小動物を食べ、天敵から身を隠しながら成長していきます。少し大きくなると、おとなのコモドオオトカゲが食べ残した獲物を食べに、注意深く地上に降りてくることもあるのだとか。
世界最大のトカゲとはいえ、大きく成長して、地上で堂々と暮らせるようになるまでには、長い時間がかかります。きっと困難の連続でしょう。
小さな赤ちゃんが、たくさんの試練を乗り越えて、およそ10倍の長さにまで成長して、また命をつないでいく。
コモドオオトカゲの赤ちゃんに出会えたことで、そんな命のドラマを垣間見れたような気がして、とても感動しました。


今回私が出会った赤ちゃんも、木の幹にあいた穴に顔を突っ込んだり、きょろきょろ周りを見回したりと、一生懸命生きているのが伝わってきました。もしかると、エサを探していたのかもしれませんね。敵が来ないか警戒していたのかもしれません。
たくさん食べて、頑張って大きくなるんだよ~!

野生のコモドオオトカゲに会いたくて始まったこの旅も、そろそろ終盤。次回、いよいよ最終回です!
動物園 川島
