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ゴリラ便り② ~新居での1か月~

2018年08月07日(火)

シャバーニファミリーが新居の寝室エリアで生活を始めてから1か月半が経ちました。
移動後しばらくは落ち着きを見せず、担当者に対しても警戒心を露わにし、複数人での入舎を警戒する日々が続きました。新居への移動時に、旧ゴリラ舎で個室間の扉を閉めて個体ごとに分断された経験から、新居でも個室間の扉を動かすとひどく怒りました。
最近ようやく新しい環境や新生活のリズムにも慣れたようで、何とか落ち着いた日々を過ごせるようになりました。


この間、皆がシャバーニに頼り切り、シャバーニの後を付いて回り、特にキヨマサは1頭になることを嫌がってシャバーニのそばを離れようとしませんでした。母親のネネではなくシャバーニを頼ったことで、彼の成長を感じると共に、彼が負った心のダメージを心配したりもしました。そんなキヨマサは、アニーと以前のように遊びだすまでに2週間もかかりました。


さて、そんな家族の頼りを一身に背負ったシャバーニ。頑張り過ぎてしまったようで食が一向に進まなくなってしまいました。原因が精神的なことなので、食べだすのをひたすら待つというわけにもいかず、普段はご法度の果物や蒸したカボチャにサツマイモ、トウモロコシ等を与えては食欲を刺激し野菜の採食を促しました。結局、良い感じで食べられるようになるまでに2週間以上を要し、体重は一時15キロ程減ってしまいました。ネネも食が戻るのに1週間程かかりましたが、幸いにも体重はそれ程減ることはありませんでした。


2頭の食が減退している期間、普段見られない行動がありました。
他個体が採食している口元にシャバーニ、ネネ共に顔を寄せジッと見つめる行動がみられました。また、餌場に顔を出したシャバーニをキヨマサが威嚇することがありました。移動時、家族のことが心配でそれでも我慢して個室に入り、目覚めれば、新しい環境に戸惑う家族の心の支えとなる。そんな一家の大黒柱が、食が減退したところを元気な息子に餌場で怒られとぼとぼとその場を去る、なんてこともあったのです。近頃反抗的な態度をとることが増えてきた雄のキヨマサ、"この機会にてっぺんを!"と思ったわけではないでしょうが、無事に食が戻った父親の牙城はまだまだ崩れそうにありません。


それではまた次回に。

1一家勢揃い.JPG一家勢揃い

2シャバーニの傍を離れないキヨマサ(監視映像).JPGシャバーニの傍を離れないキヨマサ(監視映像)

3食べているアニーをじっと見つめるネネ.JPG食べているアニーをじっと見つめるネネ

4ようやく遊び始めたキヨマサとアニー.JPGようやく遊び始めたキヨマサとアニー

5シャバーニさん好物のナス残ってますよ.JPG

シャバーニさん好物のナス残ってますよ

6野菜を食べないシャバーニに桑や桜なども与えました.JPG野菜を食べないシャバーニに桑や桜なども与えました

7ようやく食欲が戻ったシャバーニ.JPGようやく食欲が戻ったシャバーニ

動物園飼育第二係  伊東 英樹

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