ゴリラ近況 アニーとネネ、キヨマサとの同居の章
１１月１０日、職員の手で育てられたニシローランドゴリラのアニーとネネ、キヨマサ親子との同居を始めました。
アニーはこれまでに、５月２６日から、まず母親のアイとの同居を始め、次に１０月２０日からは、そこに父親のシャバーニが合流しました。
そして、今回ネネ、キヨマサが合流し、これでアニーの群れへの再導入は一応完結したことになります。
同居初日からなかなか興味深い行動が見られました。
５頭が同居した直後に、興奮したキヨマサがアニーに少々乱暴に接触し、アニーはたまらず声を上げました。
被害者は明らかにアニーの側で、悪いのはキヨマサなのですが、異変を感じ、接近したネネは、「キヨマサの一大事！わが子に危害を加えるものはおのれか〜！」といわんばかりにアニーを突き転ばします。
ネネがキヨマサを愛するあまり、アニーを攻撃するだろうということは同居する前から予測していました。それにしても困ったことです。
そのとき、予期せぬことが起こりました。
突然、シャバーニがネネとキヨマサに向かって、蹴散らすように突進していったのです。
その後もキヨマサやネネがアニーに乱暴に接触すると、シャバーニが突進し、アニーのそばに立ち、アニーをかばうような行動が見られました。
また、アイもキヨマサをいさめるように、手でキヨマサを押し戻す行動を見せました。またひとつゴリラの奥深さを見たような気がします。
上からシャバーニ、アニー、アイ、キヨマサ、ネネ
１１月１１日より５頭での群れ飼育を行っていきますが、まだしばらくの間は群れ全体が安定しないことが予想されます。
特に体の小さいアニーへの負担が大きくなることが予測され、健康状態等、状況によってはアニーをお見せできないこともあります。
皆様にはご理解いただきますようお願い致します。
動物園飼育第二係 澁谷 康
