スマトラオランウータンの「ネオ」が亡くなりました
- 2024年03月15日(金)
- 動物園
昨日(令和6年3月14日)、東山動植物園で飼育展示していたスマトラオランウータンの「ネオ」が亡くなりましたことをお知らせいたします。これにより、スマトラオランウータンの飼育展示は中断となります。
令和5年8月頃から歯の痛みに起因した採食量の低下がみられたため、抗生剤や痛み止めによる治療を開始しました。10月には歯のぐらつきが酷くなっていることが確認されたため、10月23日に麻酔下で抜歯処置を行いました。抜歯に合わせて行った検査では腫瘍の可能性も疑われましたが、詳細な検査のための麻酔はネオにとってリスクが高かったことから、積極的な治療は見合わせていました。その後体調が悪化したため、令和6年2月15日より展示を中止し療養に専念しておりました。
死因は腫瘍に起因する多臓器不全でした。
ネオは、1970年3月5日に誕生しました。東山動植物園で初めてのスマトラオランウータンの繁殖でした。母親が初産ということもあり、人の介添え哺育で育ちました。
頑固で自己主張の強い反面、几帳面でペットボトルの蓋を自ら指で開けて飲んだり、器用にフィーダーから採食したり、賢いオランウータンでした。
東山動植物園で生まれた動物の中で、54年間という歴史上もっとも長く飼育され、どの職員よりも長い間、東山動植物園に在籍していました。
落ち着いた雰囲気が好評で、ファンの多い個体でした。
【献花台について】
令和6年3月16日(土)から3月24日(日)までスマトラオランウータン舎屋内観覧エリアに設置します。
※お供えはお花とお手紙のみ受け付けます。
在りし日のネオ(令和5年7月18日撮影)
いままでネオをかわいがり見守ってくださり、ありがとうございました。