昔から利用してきたコウヤボウキ(宿根草園近くの合掌線)

2026年10月19日(月)

園内の岩場に植わっているコウヤボウキが気になりだすこの頃。

薄いピンク色の清楚な花がちらほら咲く姿は「けなげ」な感じで、思わず「よしよし」とつぶやいてしまうのです。

ようやく、咲いてきましたよ。

コウヤボウキ 花 20261018.jpgキク科の植物で、筒状のお花がたくさん集まっていますので、「花びらカール」がとってもたくさんあるのです。

それも何だかかわいいのです。

名前の由来は、和歌山県の高野山で箒にする植物からのようで、枝には「しなやかさ」が備わっています。

清楚で、けなげで、しなやかで、いい感じの植物でしょう?
 
コウヤボウキは明るい二次林、特にアカマツ林に生育するといいます。東山はかつてアカマツ林の二次林だったといいますから、自生していたのかもしれません。現在植わっている場所は明らかに人工的に作った岩場の中なので、ここのものは自生ではないでしょう。しかし、数十年前まで隣の也有園に立派なアカマツがあったことを考えると、このあたりに自生していたのかもしれませんね。
アカマツの幹肌の美しさに見とれた記憶に、コウヤボウキの自生の姿を想像し重ね合わせ、昔はどんな風景だったのだろうか、と思いをはせるのも楽しいです。アサギマダラが飛び交う秋。春はやっぱり、コバノミツバツツジが咲き誇っていたのでしょうか?

コウヤボウキで作った箒は、万葉集で「玉箒」として読まれていたり、現在でも酒桶の濁りの泡のふき取りに使用されていたりと、日本人にはなじみ深い植物のようです。

葉の付き方は1年目の枝と2年目の枝では異なり、1年目の枝では1枚ずつ互生していますが、2年目の枝では3~5枚が束になってはえているそうです。面白いですね。

花の後の種子の綿毛(冠毛)も魅力的です。少し淡いピンク色になるものもあって美しいのです。

コウヤボウキ Pertya scandens (Thunb. ex Murray) Sch. Bip. キク科

引用文献
朝日新聞社(1997)「朝日百科 植物の世界」1巻 1-27,1-196,1-197
岡山理科大学生物地球学部生物地球学科(岡山理科大学総合情報学部生物地球システム学科)(旧植物生態研究室(波田研))ホームページ 植物雑学辞典 コウヤボウキ

高岡市万葉歴史館 ウェブページ 第16回 初子の玉箒(藤原茂樹)|日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-|まんれきブログ|高岡市万葉歴史館|大伴家持が来た越の国[富山県高岡市]

植物園 大橋

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