マツムラソウ(日本庭園付近の合掌線沿い)

2026年09月23日(水)

マツムラソウ 20260918.jpg

この、マツムラソウ! あまりなじみのない名前でしたが、写真をみると「おっ、イワタバコ科の植物じゃん!」とわかる姿(唇状の長い花筒)で、親近感をいだきました。

セントポーリアをご存じでしょうか? 

6月くらいに紫や白、ピンクなどの花が咲き、小ぶりの鉢物で販売されている植物です。

植物園で毎年6月ごろに開催されるセントポーリアの展示会では、花の形が放射状のセントポーリアや、筒状のストレプトカーパスやプリムリナ・タミアナ(現在はMetapetrocosmea tamiana (B.L.Burtt) Yin Z.Wang & P.W.Li)などがみられ、華やかな展示会の1つです。
 

マツムラソウは、色がセントポーリア展で見慣れた植物たちとは異なりますが、毎年6月に買い求めるプリムリナ・タミアナに似ています。
 

プリムリナ・タミアナ.jpg

プリムリナ・タミアナ(知人に差し上げたら職場の方がきれいに咲かせてくださったそうです)

マツムラソウのことをほかの職員に聞いてみました。

「マツムラソウは、西表島や石垣島などの暖かい地方で生息しているため、名古屋で地植えにすることをためらって、長らくバックヤードで保管していました。しかし、富山の植物園でも戸外で生育していることを聞き、昨年、思い切って植え付けました。夏の暑さで少し弱りましたが、きれいに花が咲いたのでほっとしています。」


写真で見ると大きさがわかりませんが、自生地では高さ1m、花は長さ3㎝くらいになるそうで、存在感が半端ない植物なのです。(植物園のものは植えたばかりなので大きくはありません)。繁殖力は高く「むかご」でふえ、岩のすきまなどに花をつけるそうです。

今年は、1年で2度もイワタバコ科の筒状の花を楽しめてとても得した気分になりました。セントポーリアを上手に育てられれば、もっとたくさんの花を通年で楽しめるのでしょうが、なかなかうまくいきません。まだまだ勉強中です。

マツムラソウ Titanotrichum oldhamii (Hemsl.) Soler.;Matsumuria oldhamii(Hemsl.)Hemsl.;Reumannia oldhamii Hemsl. イワタバコ科 

唇形の長い花筒をつくる花冠と、花筒の上部に合着した雄しべは、ハナバチ類によって送粉されるのに適応した花の形態。植物学者の松村任三(東京帝国大学附属小石川植物園初代園長)を記念してこの和名がある。絶滅危惧Ⅱ類(VU。絶滅の危険が増大している種)。

引用文献:
朝日新聞社(1997)「朝日百科 植物の世界」2巻2-162,2-163,2-178
平凡社(2017)「改定新版 日本の野生植物」第5巻71
マツムラソウ:RL/RDB:環境省
レッドリストのカテゴリー | 自然環境・生物多様性 | 環境省
Metapetrocosmea tamiana (B.L.Burtt) Yin Z.Wang & P.W.Li | Plants of the World Online | Kew Science
マツムラソウ | 大阪の植物園-咲くやこの花館-
松村任三 | 高萩市教育委員会 | 高萩市公式ホームページ

植物園 大橋

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