サギソウ

2026年08月05日(水)

先日の嵐のような天候で水をもらった植物は、土からボッと芽を出していたるところで生い茂っています。

そうです。いわゆる雑草です。

水は生命の源といいますが、雨の後は、まさにその通りだと実感します。土の中にいる種(たね)の「待ってました!」という声が聞こえてきそうです。

でも、雨が降ったおかげで咲いた花があります。サギソウです。きっとサギソウも「待ってました!」と咲いたのかもしれませんね。

サギソウ 20260803.jpg


じくじくした湿地の草むらの中から、すっと茎をのばして、白い花を咲かせる姿は、まさに白い妖精。

気高くて孤高な感じさえ漂っています。

○サギソウ(湿地園)
ラン科の植物ですので、「花弁(花びら)は3枚の内花被と3枚の外花被だ」と思ってじっくり見てみると、「どうなっているの?」と戸惑います。
サギソウの場合は、内花被は白色で外花被は緑色なので分かりやすいですが、ランの花で特徴的なリップ(内花被の1つ。唇(しん)弁(べん))はどれでしょうか?

サギソウ 後ろ姿 20260804.jpg
 
鳥のサギの羽のように見える白色の花弁がリップです。リップが3つに分かれ、そのうちの2つにギザギザの切れ込みが入っているのです。面白いですね。ほかの内花被2枚は上部で合わさっています。

環境省の第5次レッドデータブックでは、準絶滅危惧(NT;現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種)に指定されています。

サギソウ Pecteilis radiata (Thunb.) Raf.ラン科

引用文献: 
環境省自然環境局生物多様性センター「いきものログ」 

環境省 編(2025)「第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物」

佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎、亘理俊次、富成忠夫 編(1982)「日本の野生植物 草本Ⅰ単子葉類」 平凡社


植物園 大橋

ブログ一覧へ戻る

最新の記事