ツシマヤマネコの仔 2024
令和6年5月9日、ツシマヤマネコのレイラが経腟分娩により3頭の仔を出産しました。父親はBeny Sumoで、レイラにとっては3産目(4~6頭目)、Beny Sumoにとっては初めての仔になります。
さらに、令和6年5月24日に、同じくツシマヤマネコのりんも経腟分娩で2頭の仔を出産しました。父親は勇希で、りんにとっては初めての、勇希にとっては4~5頭目の仔になります。レイラ、りん共によく面倒をみており、まだ油断はできませんが今のところ順調に育っております。
今回の繁殖成功も当園職員の他、環境省、(公社)日本動物園水族館協会(JAZA)、岐阜大学動物繁殖学研究室等の協力機関の皆様のお力添えと、当園でのツシマヤマネコの飼育・繁殖を応援してくださる動物スポンサーの住友大阪セメント株式会社様、株式会社ヤマナカ様、そして皆様のおかげです。ありがとうございます!
レイラは過去2回の出産では安産とはいかず緊急帝王切開術による出産となりましたが、今回は悲願の経腟分娩による出産となりました。ツシマヤマネコ保護増殖事業において、帝王切開後の経腟分娩(人で言うVBACですね)を経験したのはレイラで2頭目になります(帝王切開経験個体は4頭)。なので、3産目にして初めて子育てをしていますが、3頭の子育ては大変な様子でたまに仰向けになって大の字で寝ていることもあります。
また、父親のBeny Sumoは左前肢を欠損していて、四肢欠損個体の繁殖は初めてのこととなります。今回のBeny Sumoの繁殖成功により、四肢に欠損のある個体でも繁殖の可能性があることを示すことができました。
りんは初産になりますが、超安産であっという間に出産しました。産後も落ち着いて仔の面倒をみており一安心です。
さて、今回の仔らの愛称ですが...
性別が分かり次第決めたいと思っています。
ツシマヤマネコでは、生後1.5ヶ月~2ヶ月で1回目のワクチン接種をおこなうのですが、このタイミングで性別判定もおこないますので、しばらくお待ちください。
当園ではR3年生のさご(オス)・さすな(メス)、R5年生のしたる(メス)と対馬の地名から名付けるようにしています。
ちなみにBeny SumoのSumoも対馬美津島町の洲藻(すも)地区が由来です。対馬の地名は独特な名前が多くて覚えやすいですね。
レイラ 出産当日
レイラ 仰向け
りん 出産当日
動物園 加藤