ホッキョクグマの状態とホッキョクグマ舎のプールについて
当園で飼育しておりますホッキョクグマとその飼育環境に関しまして、体の一部に脱毛が見られることや、プールの透明度が低いことについて、ご心配をおかけしております。
現在、脱毛の原因については、獣医師と協力して原因を追究しており、改善に向けて対症療法や環境エンリッチメントの工夫などの対策を講じています。
また、給餌量やプールの色を気にされて、飼料費や水道費に関してご心配のお声をいただくことがありますが、飼料費や水道費は必要な予算を確保しており、給餌に関しましては動物の状態に合わせて適切な量を調整しております。
プールとモート（堀）についてはろ過機がないため、水の汚れ具合に合わせて水の入れ替えと清掃を行っておりますが、11月に施設点検に合わせてタイミングを通常より遅らせたことがありました。それが落葉の時期と重なったことで、水没した落ち葉の堆積と藻の発生により、黒く透明度の低い水となり、多大なご心配をおかけすることになってしまいました。
このことで直ちにホッキョクグマへの健康的な被害はないと考えていますが、水中が見えにくいことによるものなのか、入ることをためらう姿も観察されており、今回の教訓をふまえ水替えと清掃の頻度については見直しを行い、コスト管理を意識しながらも常時一定の水質および透明度が確保できるような維持管理に努めてまいります。
動物園飼育第一係長 江口 雄作
