ツシマヤマネコの出会いと別れについて
環境省によるツシマヤマネコ保護増殖事業のもと、生息域外保全に貢献するため、ツシマヤマネコを飼育している動物園と環境省の施設が連携して、飼育下での繁殖を目指しております。そんな中、最適なペア形成のため、飼育個体の移動を実施する時期となりました。
東山動植物園では、2023年12月11日(月)に対馬からオスの「ベニー スモ」とメスの「りん」を新たに迎え入れました。1月～3月がツシマヤマネコの繁殖シーズンとなります。「ベニー スモ」は野生で保護される前の段階で左前肢を欠損した個体ですが、繁殖雄としての期待を背負って来園しました。以前から飼育しているオスの「勇希（ユウキ）」とメスの「レイラ」とともに、来春にはみなさんに良い報告ができるよう、これから4頭で繁殖に取り組んでまいります。
今年の春には、メスの「したる」が誕生し、人工哺育となりましたが、飼育担当者の日々の努力もあって健やかに成長する姿を見ることができました。「したる」のおかげで、多くの人にツシマヤマネコのことを知っていただけたかなと感じております。現在飼育中の「したる」とメスの「結（ユイ）」は、今月中に他施設へ転出することになっております。また新たな地で母親となり仔を産み育ててほしいと願っております。
したる
ツシマヤマネコの保護に関連して「ツシマヤマネコとわたし。～いのちの尊厳、野生動物と人間の共生～」と題したオンラインイベントが2023年12月16日(土)開催されます。
ツシマヤマネコの保護に興味をお持ちいただけた方は、是非ご参加ください。
日時： 2023年12月16日（土）11：00～12：00
申込： https://tsushima-leopardcat.peatix.com/
※リンク先に誤りがありましたので修正しました。（令和5年12月13日）
動物園教育普及等担当主幹 白木 康雄
