ホッキョクグマのフブキについて
当園のホッキョクグマのフブキについて、お問い合わせやご意見等をいただくことがあるため、この場をお借りしてご説明させていただきます。
・えさの量について
えさの量は以前の飼育施設で食べていた量を参考にして調節してきました。暑い時期になり毛が生え変わり短くなったため、以前よりも体型が細身に見えるようになりましたが、食欲も旺盛であることから、様子を見ながら少しずつ増量しています。
現在フブキに与えているえさ（これ以外に油などを追加することもあります）
・えさの与え方について
屋外運動場でエンリッチメントとして少量の餌を与えることがありますが、屋外で与えている量が一日量ではありません。閉園時間中は安全管理上屋内に収容しているため、屋内で気持ちよく過ごしてもらえるよう、基本的には夕方に屋内で与えています。また、食べてほしいものを先に与え、それを食べたことを確認してうえで残りの量を与えることや、屋内でも場所を変えてえさを与えることがあります。
おもちゃの中にえさを隠しています
・暑さ対策について
屋外展示場にはプールと来園に合わせて設置した日よけがありますが、連日暑い日が続くこともあり、屋外運動場と冷房の効いた屋内展示室を自由に行き来できるようにしています。お客様には見づらくなってしまいますが、さらに冷房が効きやすい産室にも行けるようにしています。また、大きな氷におやつを入れて与えることも行っていますが、溶けるまで興味を示さないこともしばしばあります。
・エンリッチメント（おもちゃの使用）について
ホッキョクグマ舎は傾斜の大きな場所であるため、おもちゃの形状や動物の遊び方によっては、動物やお客様に危険が及ぶ可能性があります。そのため、安全性を考慮して慎重におもちゃを使用しており、ホッキョクグマを当園で飼育するにあたって危険性があると判断したものは与えておりません。
また、元気に動き回るフブキの安全対策のため、モートに水を深めに入れているのですが、水替えには丸1日以上かかるため、モートに落ちてしまった重いおもちゃや落下物を拾い上げるのにはどうしても時間がかかってしまいます。
単調に見受けられてしまうことがあるかもしれませんが、条件が限られている中でも環境の豊かさや適度な刺激を与えるため、できる限りバリエーションのあるエンリッチメントを提供し、ストレスの軽減や適切な運動を促したいと考えております。
他の動物で実績があって頑丈に思えるものでもすぐにボロボロになってしまいます
ご指摘をいただいている点も含め、動物たちの暮らしについていろいろとご心配をおかけすることがあるかと思いますが、今後も引き続き動物たちがより健康で快適に暮らせるよう、改善に取り組んでまいります。
飼育第一係長 江口 雄作
