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サバンナの思い出(8)

2023年01月17日(火)

※一部、動物の狩りの写真が含まれています。

新年のご挨拶を申し上げます。卯年ということでウサギのようにピョン・ピョンと跳躍する年になるとよいですね。本年も東山動植物園をよろしくお願いします。さて2004年に訪れたケニア共和国の思い出をまとめたアフリカ紀行の連載も早いもので第8回となりました。今回は"マサイマラ国立動物保護区(その4)"で、ライオンの狩りに遭遇しました!

それは一瞬の出来事でした。ガイドの運転手さんが 突然の急ハンドルで車を回転させたかと思うと、何かが目の前を横切り、辺り一面に砂けむりが舞っていました。 それは茂みに潜んで待ち伏せをしていたメスのライオンが、目の前を横切ろうとしたイボイノシシ親子に襲いかかった瞬間でした。 ライオンの口元にはイボイノシシの子がぶらさがっています。 その後、メスのライオンはいったんは茂みに戻ろうとしましたが、何かを思い出したように、反対の方向へ歩き始めました。ガイドさんから「これは子供がいるかもしれない」との声。 追跡することになりました。
ライオンの群れは、オスとメスでは役割分担が分かれており、一般にメスは獲物をとらえ、オスは群れとなわばりを守ります。 メスのライオンを30分ほど追跡すると、別の場所の大きな茂みの近くにやってきました。 望遠レンズ越しに見ると、顔には獲物の血の臭いに引き寄せられて多くのハエが集まっています。やがて、茂みの中から4頭の子ライオンがいっせいに母ライオンの脚元に走ってきました。 サファリカーの一行からも大きな歓声と拍手があがります。 子ライオンはコロコロと転がりながら、エサを取り合ったり、戯れたりしながら食べていました。 母ライオンはまったく口をつけることなく、子ライオンが食べるのをただ見守っていました。 衝撃的なイボイノシシの狩りが、一転してライオン親子のほほえましい食事タイムに変わる・・・。 サバンナではこのような生命(いのち)の営みが面々と繰り返されてきたのでしょう。 サバンナの一日もそろそろ終わりを告げようとしており、夕日がライオンの親子を美しく照らしていました。 次回はマサイ族の村を訪問します。

獲物を運ぶ母ライオン.JPG獲物を運ぶ母ライオン

待っていた4頭の子ライオン.JPG待っていた4頭の子ライオン

サバンナの美しい夕日.JPG

サバンナの美しい夕日

1月は運気アップ・スタンプラリー(1/29迄)の開催やコアラの赤ちゃんの命名式(1/29)などのイベントを予定しています。コアラの愛称募集は昨年生まれた3頭を同時に行います。あなたのお気に入りの赤ちゃんがどの名前に決まるか楽しみですね。この機会にぜひご来園下さい。

コアラ3頭の愛称投票についてはコチラ(※投票期間は終了しました。)

動物園長 黒邉 雅実

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