植物園長の庭 植物の中で最大の種子
2020年05月06日(水)
写真のヤシは、植物園バックヤード保管温室にあるフタゴヤシ(別名オオミヤシ)と呼ばれる植物です。フタゴヤシは植物界で最大の種子を付ける植物として知られ、受粉後、数年掛けて、大きいものでは直径60㎝に育ちます。種子は重くて水に沈んでしまうため、海流に流されず、セイシェル諸島の中でも2つの島にしか自生していません。
このフタゴヤシは、昭和62年2月にセイシェル共和国から種子が寄贈され、2年4か月掛けて発芽したものです。現在は、バックヤードの保管温室に仮植えされ、重要文化財温室の保存修理工事完了後の再デビューを心待ちにしています。
【フタゴヤシの種子(標本)縦29㎝×横25㎝】
【フタゴヤシの種子を模したコンクリートブロック】
植物園長 谷口 茂弘