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麒麟が"近くに"くる

2020年03月18日(水)

春の暖かさが少しずつ感じられるなか、名古屋でも桜がもうすぐ開花しそうです。恒例の春まつりも3月14日(土)から開催しています。今回の一押しは「ただのカバじゃない!コビトカバ」です。その外見から子どものカバと勘違いされたりしますが、カバと比較すると生息環境や行動など違うところがたくさんあります。まずは、絶滅危惧種ウォークラリー(3月14日(土)~5月6日(水振))に参加して、本物のコビトカバをご覧ください。

コビトカバ(ミライ).JPG【コビトカバ(ミライ)】

さて、地元の岐阜県が舞台の歴史ドラマ"麒麟(キリン)がくる"が話題ですね。タイトルの「麒麟」は、中国では優れた人のたとえや聖人となる人の元に現れるという想像上の動物に由来します。物語ではその霊獣がどの戦国武将の元にやってくるかが見どころになります。では、空想上の生き物の名前がなぜ実在の動物で使われるようになったのでしょう。当初キリンは、日本では英名の"Giraffe"から「ジラフ」と呼ばれていました。そのキリンを日本に初めて紹介したのは、東京都恩賜上野動物園の石川千代松監督です。明治40年頃でまだ園長制度のなかった頃のお話です。石川博士は一般公開にあたりは伝説の動物名だった"麒麟"からとって「キリン」と命名し、全国的な話題になったということです。

東山動植物園のキリン舎にはすぐ近くで展示動物を見ることのできる「キリンの展望デッキ」(春まつり期間中の日曜日 9時~16時 ※雨天中止)があります。高さ4mのデッキに登れば、キリンの目線が体験できるだけでなく、もしキリンが柵に寄ってくれば気分は英雄!? 実物のキリンの顔のアップは迫力モノです。

大好評!キリンの展望デッキ.jpg【大好評!キリンの展望デッキ】

もしキリンが近くにきたら・・・ .jpgもしキリンが近くにきたら・・・】

なお、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、屋内施設の閉館、ふれあい広場でのタッチング等の中止、また恒例イベントの園長と歩こうや飼育員によるアニマルトークの開催も現在見合わせています。楽しみにしていただいた皆さんにはお詫びを申し上げます。

コアラ舎、アジアゾウ舎、ゴリラ・チンパンジー舎など屋外の施設は通常どおり観覧していますが、混み合う時間帯などは、お互いに間隔を空け、咳エチケットにご協力下さい。広い園内を巡りながら、のびのびと過ごす動物たちの姿をご覧いただければ、きっと元気になれますよ。この機会にぜひご来園下さい。

動物園長 黒邉雅実

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