植物の色(浅葱・浅黄 あさぎ)
2019年10月04日(金)
園内も秋らしくなり、地域の花木園では、秋の七草のオミナエシやフジバカマの花が見頃になりました。フジバカマといえば、長距離を移動する大型の蝶のアサギマダラが蜜を吸いに集まる植物です。
アサギマダラという名前は、羽に、あさぎ色のまだら模様があることから付けられているようです。では、あさぎ色はどんな色でしょうか。
広辞苑によると、あさぎ色には「浅葱」と「浅黄」の2つの字があてられています。「浅葱」は、①薄い藍(あい)色。みずいろ。うすあお。とあります。もう一つの「浅黄」は①薄い黄色。②浅葱(あさぎ)に同じ。とあり、アサギマダラは「浅黄斑」と記載されていますが、「浅黄」が「浅葱」と同色と考えれば、浅葱色の英訳、「ペールブルー」となりますので、「薄青色のまだら模様がある蝶」ということでしょうか。
色の話は、色々と複雑ですね。
植物園長 谷口茂弘