チャーリー、いってらっしゃい!
6月3日、コアラのチャーリーが繁殖に取り組むため、横浜市の金沢動物園へ転出しました。
チャーリーは母親のティリーがオーストラリアから来て日本で初めて産んだ子どもであり、父親のアーチャーが最後に残してくれた子でもあります。
幼い頃はちょっとした物音に驚いて木の上で固まってしまったり、ユーカリの枝が触れただけでびっくりして大暴れ…などということがしばしばあり、他のコアラたちよりも繊細さを感じることが多いコアラでした。こんな調子で大丈夫かなとずいぶん心配もしましたが、少しずつ経験を重ね、最近ではかなり落ち着いてきた様子で、安心して見ていられるようになっていました。
とは言ってもやはり繊細さは残っており、4月中旬から隣の部屋でメスたちの同居を始めたところ、メスたちが争う声が聞こえる度に緊張してしまい、なかなか落ち着きませんでした。横浜への移動も控えていたことから、バックヤードでの飼育に切り替えそのまま転出となりました。転出前に皆さんにチャーリーの顔を見ていただくことができなかったのが少し残念です。
現在2歳でまだまだ幼さも残る年齢ですが、体格もかなり大きく、立派なオスに成長したなと思います。生まれた時から見てきて心配もした分、見送るときはちょっと感慨深いものがありました。元気に新しいステップへ送り出すことができてよかったです。
横浜でも人気者になり、たくさんの子どもたちを残してくれることを願っています。
チャーリー、元気でがんばれよっ!
動物園飼育第一係 山部 桂子