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オフィシャルブログ

オオサンショウウオ生息調査

2014年01月25日(土)

これまで本ブログで取り上げたことはありませんでしたが、東山動物園は2000年から瀬戸市内の蛇ヶ洞川に生息するオオサンショウウオの生息調査を実施しているのです。

去る1月19日に、動物園長率いるオオサンショウウオ調査隊総勢10名がテレビクルーを引き連れて、この調査に出向きましたので、簡単にその模様をご紹介いたします。

オオサンショウウオは水中に棲んでいるので、その調査のためには当然川の中へ入って行かなければなりません。
蛇ヶ洞川は川幅3〜5メートル程の川で、長靴で歩き回れるほど浅くはないので、腰まである『胴長』というズボンと長靴が一続きになったゴム製の服を着用する必要があります。
胴長を履き、たも網や照明、計測器具などを手にして準備完了です。


胴長を着用する調査隊員


懐中電灯や計測器具を身に着けて


オオサンショウウオは夜行性のため、この日は19時半過ぎに調査を開始しましたが、この時点で気温はすでに氷点下3度。流れがよどんでいる部分の川面は凍っていました。
身を震わせるほどの寒さでしたが、オオサンショウウオ調査隊にとっては絶好の調査日和!

なぜかは分かりませんが、蛇ヶ洞川では寒い冬にオオサンショウウオがよく見つかるのです。
期待を胸に嬉々とした面々が園長を先頭に冷たい川へと入って行きます。


撮影の都合上、先頭の2名を除き、カメラさんと照明さんの後に川へ入る調査隊


予想したとおり、川に入って15分もしないうちに立て続けに3頭のオオサンショウウオを発見、捕獲です!


オオサンショウウオを見つけたら、たも網で掬い取ります


捕えたオオサンショウウオは、まず体内に個体識別用のマイクロチップが埋め込まれているかどうかを読み取り機で確認します(もしマイクロチップが埋め込まれていれば、それは以前にも捕獲されたことのあるオオサンショウウオを意味します)。
その後、体重、全長、眼間距離(目と目の間隔)を計測し、性別と傷の有無を確認して記録します。また、捕獲場所とその水温も控えます。


体重測定(この日の最も重かったオオサンショウウオは4.8kg)


全長計測(この日の最も大きかったオオサンショウウオの全長は82?p)


オオサンショウウオの足と総排泄腔(指先)、繁殖期(8〜9月)になるとオスは総排泄腔の周囲が隆起します


記録後は捕まえた場所に離してやります。


川へ戻す際、オオサンショウウオが大きな口を開きました


結局この日は500メートルほどに渡って調査をして5頭のオオサンショウウオを見つけることができました。
いずれも体内にマイクロチップが埋め込まれており、過去に捕獲したことのあるオオサンショウウオでした。

ちなみに、オオサンショウウオは特別天然記念物に指定されているので、興味本位で触ったり、捕まえたりすることはできません(法律違反となります)。
良い子は勿論、そうでない子もオオサンショウウオ調査隊の真似をしないでください。
(※東山動物園は、文化庁長官の許可を受けたうえで、オオサンショウウオの生息調査をしています。)

この調査の詳しい様子は、東海3県下では平成26年2月25日(火)に19時54分から20時54分までテレビ愛知で放送される『草野仁のZOOム!イン東山 東山動植物園研究所』でご覧いただけます。
また、BS12TwellVでの全国放送もあります(放送日が確定次第、ホームページでお知らせします)ので、是非ご覧ください。


動物園飼育第二係長  今西 鉄也

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