動物たちのごはん 〜ペレット飼料〜
今回は、動物たちのごはんについて少しお話します。
東山動物園では、肉食動物たちには馬肉やササミ、ホッケなどを草食動物にはリンゴやサツマイモ、牧草を干した乾草などを与えていますが、この他にペレット飼料というものを与えています。
ペレット飼料とは、ドッグフードやキャットフードなどのペットフードと同じ固形飼料のことでこのようなものです。
動物園で使用しているペレット飼料には、ドッグフードや家畜に与える濃厚飼料などの他に草食獣用やクマ用、キジ用、サル用などのように動物園動物専用に作られた飼料もあります。これらの動物園動物専用の飼料は、それぞれの動物に必要な栄養素が含まれています。
例えば、上の写真はフラミンゴに与えている飼料です。この飼料にはカロチンが含まれています。それはなぜかというと、野生下のフラミンゴは藻類に含まれるカロチンを摂取しているので、動物園ではこの飼料とオキアミなどを与えてカロチンを補給しています。ちなみにカロチンを与えないとフラミンゴも白くなってしまいます。
他にも水鳥に与える水禽用ペレットは食べやすいように水に浮きやすくなっていたり、それぞれの動物たちが食べやすいように様々な工夫がされています。
動物園では、動物たちの種だけでなく、健康状態や時期によってペレット飼料を変化させて与えているので東山動物園でも常時40種類近くのペレット飼料を保管しています。
皆さんも、動物たちがどんなものをどのように食べているかにも注目してみてくださいね。面白い発見が色々とありますよ。
動物園飼育第一係 前田 悠介