マユハケオモト
温室前館のいちばん西にある多肉植物室では、今、「マユハケオモト」というおもしろい花が咲いています。
この「マユハケオモト」の名は、昔、女性が化粧をする際に、眉についた白粉(おしろい)を払い落とすために使った眉刷毛(まゆはけ)に花の形が似ているところついたのだとか。
確かに眉刷毛のように見えますね。
茎の先に一つだけ咲いているように見える花は、実は多くの花が集合したもので、花びらのように見えるのは苞(ほう)と呼ばれます。
写真の花は、正確には、白い花を咲かせる本来の「マユハケオモト」と赤い花の近縁の種(いずれも南アフリカ産)をかけあわせた交配種で、温室では「モモイロバナマユハケオモト」と表示されています。
ちなみに、この仲間もヒガンバナ科。花期は短いのでお見逃しなく。
植物園指導園芸係
松原 裕隆