これはなに?わかりますか。
2020年12月20日(日)
❖皆さんは、これが何だかわかりますか。
これとよく似たものは、公園や道ばたでよく見かけますよね。
でもこちらは、皆さんのよく知っている蒲公英(タンポポ)の綿毛ではありません。
◆正解は「定家蔓(テイカカズラ)の種子」です。
定家蔓はキョウチクトウ科、常緑つる性木本の植物です。名前の由来は能「定家」から付けられました。定家は歌人の藤原定家のことです。
【定家蔓(テイカカズラ)花/キョウチクトウ科】 5月下旬
5月~6月にたくさんの白色の花を咲かせます。茎から気根を出し、樹幹や岩を登ります。
【定家蔓(テイカカズラ)実】 12月上旬
実(袋果)は、15~25cmの円柱形。その中に冠毛のあるたくさんの種子ができます。
【定家蔓(テイカカズラ)実】 12月下旬
実が裂けて中から冠毛のある種子が飛び出しています。こちらは日本庭園で見られます。
❖植物は季節によりその姿を変化させます。一年を通じて観察することで、植物のふしぎや魅力に触れてみませんか。
皆さんのご来園をお待ちしております。
植物園緑地造園係長 太田幹夫