植物園長の庭
2020年04月12日(日)
バックヤードの植物
4月に入り、園内の景色が目まぐるしく変わる季節となりましたが、残念ながら新型コロナウイルスの関係で4月10日からしばらくの間、東山動植物園を閉園することになりました。
閉園期間中、少しでも園内の様子がお伝えできるよう、職員一同、植物情報の発信に努めてまいりますので、よろしくお願いします。この機会を利用して、普段ご覧いただけない「バックヤード」の植物をご紹介したいと思います。
オキナグサ
花が終わると種子に白銀色の毛が密生するため、これをお年寄りの白髪に見立てて「翁草（オキナグサ）」と呼ばれるようになりました。万葉集に出てくる「ねつこぐさ」はオキナグサの方言の「猫草（ねこぐさ）」が転じたものと言われています。
万葉植物の歌
芝付（しばつき）の御宇良崎（みうらさき）なる根都古草（ねつこぐさ）逢ひ見ずあらば吾（あれ）恋ひめやも
－作者不詳－
植物園長 谷口茂弘
