子育て上手なヤドクガエル
2020年02月23日(日)
自然動物館の二階両生類コーナーにヤドクガエルの展示エリアがあります。そこにいるミイロヤドクガエルの展示水槽の中に今オタマジャクシがいます。
ミイロヤドクガエルは、水中に産卵せず植物の葉の上に産卵します。普通カエルの卵は水中でないと干からびて死んでしまいます。カエルの卵は爬虫類や鳥のように卵殻が無いからです。このミイロヤドクガエルは、葉の上に生み出された卵が乾かないように、産卵した卵に保湿するのです。しかもオスが!
オスは産卵した卵の場所に足しげく通って、定期的に濡れた自分の体を卵にこすりつけるように卵の上に乗ったりします。卵を守り続けたオスは、孵化したオタマジャクシを自分の背中に乗せ、水辺まで運ぶところまで面倒を見ます。展示水槽はまさに今、オスがオタマジャクシを水辺まで運んだ状態です。
メスは現在も定期的に産卵してくれています。もしかするとオスがオタマジャクシを背中に乗せている姿が見られるかもしれません。
オスが卵を守っている様子。献身的に卵の世話をします。
オスが背中にオタマジャクシたちを乗せて運んでいる姿。
展示しているオタマジャクシ。
動物園飼育第二係 藤谷武史