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オフィシャルブログ

タロンガ動物園・火災から救助されたコアラたちの近況

2020年02月19日(水)

  • 動物園

オーストラリアでは昨年から大規模な森林火災が数ヶ月にわたって続いてきました。被災した動物たちの姿を目にして、日本でもたくさんの方が心を痛めていらっしゃるのではないでしょうか。

シドニーのタロンガ動物園は、東山動植物園の姉妹動物園であり、現在東山で暮らしているコアラのクレメンツやティリー、ホリーの故郷でもあります。タロンガ動物園も火災や干ばつから動物たちを救うための様々な活動を行っていますが、その1つとして野生のコアラを救助し、園内で保護しています。先日、コアラ担当のキーパーであるローラさんに保護されたコアラたちの様子を教えてもらったので、少しご紹介したいと思います。

タロンガ動物園で保護されているのはオス3頭、メス5頭、子ども4頭の合計12頭のコアラたちです。火災の延焼方向にあたり、巻き込まれることが予想された地域から事前にレスキューされたため火傷などの傷はおっておらず、ユーカリもよく食べてみんな健康状態は良いようです。すぐに新しい環境に慣れてとてもリラックスして過ごしているコアラもいれば、まだ警戒しているコアラもいるとのこと。

"Lakshmi"とオスの赤ちゃん

"Nyami"とメスの子ども

2頭の子どもたち.jpg2頭の子どもたち

立派な体格のおじいさんコアラ立派な体格のおじいさんコアラ"Perkunas"

(※写真はすべてローラさん提供。)

みんな元気そうですね!

ただ、彼らの食料であるユーカリの確保がすごく大変だと言っていました。ユーカリは地域や標高によって生えている種類や含まれる成分が異なるため、今はコアラたちが住んでいた地域にできるだけ近い場所からユーカリを採取して与えているそうです。コアラたちが保護されたのはシドニーからかなり離れた場所なので、しばしばそこへ足を運んでユーカリを探し、何十本もの枝を採ってまたシドニーへ戻って、という作業はかなりの重労働だと想像できます。段階を踏んで徐々に他の地域のユーカリにも慣らしていくようですが、おそらくコアラたちの腸内細菌など消化吸収の機能を適応させる期間が必要ということだと思うので、まだしばらくは大変な作業が続くのではないでしょうか。

現地ではまとまった雨が降り、火災はようやく収束に向かっているようです。しかし、火災が収まってもユーカリの森が再生しない限りコアラたちは生きていくことができません。コアラたちの危機はまだまだこれからで、10年、20年という長い期間を見据えた支援や対策が必要になっています。

また、これほど火災が深刻な状況になったのは温暖化などの気候変動が一因と言われています。今回の火災でコアラたちの被害に関心を持たれた皆さんが、オーストラリアだけでなく、身近な自然環境や温暖化などについて考える機会にもつながるといいなと思っています。

最後に、支援金の情報をいくつか掲載します。皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。


『東山動植物園 野生コアラ救済支援金』
東山動植物園でも支援金を受け付けています。
集まった支援金はすべてタロンガ動物園の『タロンガ基金』に寄付され、動物たちの保護や救済、また教育・研究などの活動に役立てられます。
詳細はこちら http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/news/2020/01/post.html

『Australian Koala and Wildlife Crisis Appeal (GoGetFunding)』

タロンガ動物園が行っているクラウドファンディング(日本語ページあり)。
火災や干ばつから動物たちを守るための支援を募っています。
https://gogetfunding.com/australian-koala-and-wildlife-crisis-appeal/?lang=ja

飼育第一係 山部 桂子

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