Now Loading...

Now Loading...

サイト内検索

文字サイズ

オフィシャルブログ

残念なネズミ〜国内編〜

2019年12月17日(火)

少し早いですが、今年も東山動植物園を応援いただき誠にありがとうございました。引き続き、年末イベントをお楽しみ下さい。

さて、来年の干支は子年(ねどし)ということで、主役はネズミ。ネズミは"ねずみ算"の言葉どおり繁殖力が高いことから「子孫繁栄」、"寝ず身(ねずみ)"の漢字を当てて「勤労」、"火事の前にいなくなる"とのことわざから「危機管理」の象徴ともされます。ネズミの天敵であるネコは、悪い仲の代名詞にも例えられ、自然界では食べる・食べられるの食物連鎖の関係にあります。ヒトにとっては穀物を荒らすネズミは害獣ですが、その天敵が希少動物種であったり、ネズミ自身が天然記念物となると事情が少し変わってきますね。

残念なネズミの舞台は二か所。奄美大島と対馬です。報道によると「飼い猫の野生化したノネコが奄美大島に生息する国の天然記念物アマミトゲネズミを捕食するとして、飼い猫の適正飼育を呼びかけている」というものでした。そして長崎県対馬には、日本固有種のアカネズミの地域変種であるツシマアカネズミが生息しています。こちらは同じ生態系に属するツシマヤマネコの餌となる動物の一つです。ツシマヤマネコの生息数が100頭を切るという危機的な状況のなか、奄美大島の事例と同様にノネコによるツシマアカネズミの捕食を防ぎ、彼らの絶滅を食い止めるために、大切なすみかを守ってやることが重要になります。ツシマアカネズミは、東山動植物園では本園(日本ゾーン)ツシマヤマネコ舎で見ることができます。

【ツシマヤマネコの目線の先にあるのがツシマアカネズミ舎です】

ツシマヤマネコの目線の先にあるのがツシマアカネズミ舎.jpg

【こちらがツシマアカネズミです】

ツシマアカネズミ舎です.jpg


年内は12月28日(土)まで、新年は1月2日(水)から開園します。縁起の良い干支動物ツシマアカネズミを見にぜひご来園下さい。なお、「ざんねんなネズミ〜海外編〜」は園内で配布中の"情報誌ひがしやま"最新号の冒頭で掲載しています。ご興味がありましたら、併せてご覧下さい。

動物園長 黒邉雅実

ブログ一覧へ戻る

最新の記事

カテゴリーリスト

top