世界野生生物の日 / World Wildlife Day
2019年02月19日(火)
来週の３月３日は桃の節句。すでに、おひなさまの飾りつけがすんだというご家庭もあるのではないでしょうか。植物園では間もなく梅が見ごろを迎えますね。
ところで、３月３日が本年から「世界野生生物の日」となったのをご存知でしょうか。この記念日は、地球上のあらゆる自然、環境に生息する、多種多様な生き物に対する人々の意識を高めたい！という目的で制定されました。昨年３月にタイで開催されたワシントン条約会議の場で提案され、同年の国連総会で採択されました。
では、なぜ３月３日なのでしょう？それは「ワシントン条約」が米国のワシントンで調印されたのが１９７３の３月３日だったからです。正式な名称は「絶滅の恐れのある野生動植物の国際取引に関する条約」。いうまでもなく、地球の野生生物の保護を支えるとても大事な条約です。
地球上の野生動植物が、私たちの文化や社会の持続可能性に果たしてくれている役割はとても大きく、不可欠な存在です。２０１５年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標（SDGs）には希少な野生生物の「密猟」や「密売」に終止符を打つという具体的なターゲットが含まれています。
野生生物を保護することは、生息地となっている広大な地域の景観や、そこに暮らす多種多様な生物が守られることにつながります。私たちがその減少の原因とすれば、こうした生物を救えるのも私たちです。この記念日をきっかけに、野生生物の国際・国内取引のルールについて、改めて考えていただきたいです。
2019WWDキャンペーンパネル（経済産業省・環境省）.pdf
動物園長 黒邉 雅実
