未来へのこす
東山動植物園の「推し活」
郷土の偉人である伊藤圭介の業績を広めるため、
東山動植物園では様々な取り組みを行っています。
伊藤圭介日記の解読・発行
東山動植物園では、圭介がその日常をつづった約240か月分の日記の解読作業を行っています。解読は研究者や学芸員からなる伊藤圭介文書研究会にご協力いただき、その成果を「伊藤圭介日記集」として年1回刊行しています。圭介の長崎までの道中日記「瓊浦游紀(けいほゆうき)」を平成7年に第1集として刊行し、令和7年度現在で第31集まで刊行しましたが、これでもまだ全体の半分にも達していません。
周年事業
伊藤圭介が誕生したのは江戸末期の1803年ですが、東山動植物園では生誕200年を機に特別展を開催し、その後10年おきに周年事業を行っています。直近では令和5年(2023年)に生誕220年記念事業を実施しました。名古屋東ロータリークラブの声掛けでRI-2760地区内の13のクラブ、2つのインターアクトクラブ、3つのローターアクトクラブがその力を結集し、研修会・植栽を2回(フラリエ・鶴舞公園)、記念講演とラジオ収録および放送そして特別展と8月から12月までにわたり事業を展開しました。
記念講演:名古屋市公館
特別展
記念事業にむけての研修会
鶴舞公園
「伊藤圭介胸像前」にて植栽
記念講演:ZIP-FM公開録音
伊藤圭介記念室・圭介の庭
伊藤圭介記念室は、昭和55年(1980年)に植物園植物会館建設時に設置されました。圭介のご子孫から東山動植物園に寄付された遺品を展示し、圭介の業績を来園者の方々に伝えています。
また、圭介の庭は植物会館の前にある展示エリアで、圭介が刊行した「泰西本草名疏」に掲載されている植物から約50種類を選び展示しています。また、当時の植物分類法に従い、雄しべの数等に基づいて植物を20のグループに分類し展示しています。また、学名に圭介の名前が付いた植物(Keisukea / keisukeiなど)も展示しています。
吉川文庫
寄付された伊藤圭介の遺品は、伊藤圭介の研究の第一人者である吉川芳秋氏のご尽力により昭和43年(1968年)に「伊藤圭介翁遺品調査・鑑定報告書」としてまとめられました。その後も圭介のご子孫の方々から寄付を受け、また吉川氏の蔵書の提供を受けて現在の圭介資料が充実しました。
資料のデジタル化
東山動植物園が所有する伊藤圭介関係資料のうち、1690点が名古屋市の指定有形文化財になっています。しかし、それらすべての資料を展示することはできず、また資料の状態が悪く展示できないものもあります。圭介の資料を未来へ遺すとともに、より多くの方々に圭介を知ってもらうため、東山動植物園では資料のデジタル化を進めています。現在は「デジタルアーカイブシステム」を公開し、自宅から伊藤圭介の資料を閲覧できるようになっています。
他施設の取り組み
伊藤圭介に関する他施設・場所をご紹介します。
伊藤圭介の資料を所有する名古屋の施設
名古屋大学付属図書館
名古屋大学附属図書館では、圭介の手書き本188冊を「伊藤圭介文庫」として所蔵し、デジタルアーカイブ『伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界』で公開しています。その手書き本は、勝沼精蔵第3代名古屋大学総長が圭介の顕彰に努め、その尽力で遺族から譲渡されたものです。圭介は医家としても、名古屋で初めて種痘を実施したほか、尾張藩の洋学教育を主導し、名古屋大学の源流である仮病院・仮医学校の設置にも寄与しました。
名古屋市蓬左文庫
尾張徳川家の旧蔵書を中心に和漢の優れた古典籍を所蔵する公開文庫で、「泰西本草名疏」、「日本産物志」、「日本植物図説」等、圭介の著書も所蔵しています。
全体の資料所蔵数は約14万点で、尾張徳川家に伝えられた2千枚をこえる絵図や名古屋の城下図から世界図におよぶ古地図、屋敷図・庭園図など、多彩な内容の絵図が含まれています。
像・記念碑等
伊藤圭介先生像
名古屋市千種区の鶴舞図書館玄関前にある、伊藤圭介の座像です。
「伊藤圭介先生誕生之地」碑
名古屋市中区丸の内3丁目にある、圭介の誕生地を示す記念碑です。
伊藤圭介先生之碑
名古屋市千種区の平和公園内にある記念碑です。
墓所
東京都台東区の谷中霊園に伊藤家のお墓があります。