Now Loading...

Now Loading...

サイト内検索

文字サイズ

オフィシャルブログ

ユーカリの大鉢苗の栽培

2016年03月08日(火)

コアラの餌とするために平和公園で約10000本のユーカリを栽培しているのですが、中には枯れてしまうユーカリもあります。
枯れてしまった場合は、その場所に改めてユーカリの苗を補植しますが、ユーカリの樹林の中に9cmポットで育てた樹高30cmの小さい苗を植えても、周りの大きな株のユーカリの葉で日光が遮られてしまい、日照不足で育ちません。

そこで30cm苗を大鉢(直径24cmの鉢)に植え替え、樹高が2mになるまで生育させてから、樹林の中に植え付けています。
当初は、4月に30cmの苗を大鉢に植え替えていました。
ただ、そうすると8月には高さ2.2mほどにまでに生育し、毎日潅水が必要となるうえ、生長が早すぎて夏季の水切れ・根詰まりを起こしてしまいます。



夏季の大鉢苗



加えて、冬季に雪や霜による冷害を防ぐためにハウスへ収容する際、扉の高さが2mであるのに対して、大鉢苗の樹高が2.5mほどにまで伸びており、問題が生じました。

この経験を踏まえて30cm苗を大鉢に植え替える時期を6月に変更し、成長スケジュールの全体的な遅延を行いました。
9cmポットのままで6月まで生育させるのは無理なので、途中に15cmポットに鉢上げを行う作業を加えました。
また、生長を抑えるために大鉢の中にも入れていた化成肥料をやめ、表面だけの施肥に変更をしました。



冬季の大鉢苗



大鉢に植える時期を遅らせたことにより8月の時点で、大鉢苗は高さ平均1.2mと生育が抑えられました。
その後、順調に2mに生育しましたが、樹種による生育差が出るなどまだ問題点があるので、今後も栽培方法の改良を行ってコアラの餌を安定して供給できるように努めていきます。


動物園飼育第一係  大嶽 邦夫

ブログ一覧へ戻る

最新の記事

カテゴリーリスト

top